No.0072


 日本映画「宇宙兄弟」を観ました。
 11日は、午後から東京・新橋の全互協本部で臨時理事会がありました。
 そこで、互助会の未来のためのシステム整備の説明会が行われました。わたしの弟も説明者の1人で、わたしは理事の1人として、最後列の席で説明を聴きました。 わたしたちは、図らずも同じ業界に入った「互助会兄弟」です。

 臨時理事会終了後は、新橋から銀座へ。
 白金のキャンパスに通っている長女と銀座三越前で待ち合わせしました。
 今夜は、長女がわたしの誕生日を祝ってくれて、一緒に食事をするのです。
 その前に、有楽町マリオンで「宇宙兄弟」を観ました。
 人気若手俳優である小栗旬と岡田将生が兄弟役で、幼い頃に宇宙飛行士になる約束を交わした兄弟が、互いに宇宙を目指して奮闘する姿を描きます。

 いやあ、ムチャクチャ感動しました。ほんとに。
 世界的ロックバンド、コールドプレイによる主題歌も最高でした。
 映画のレビューを見ると、原作マンガの熱心な愛読者には不評にようですが、わたしは原作を読んでいないので、この映画だけで楽しめました。

 とくに、わたしの憧れてやまない月面が舞台というところも良かったです。
 この映画には、ブログ『ナミヤ雑貨店の奇蹟』にも書いた「ゴーストみたいに白くて透明な昼間の月」も登場しました。日中、地球上にいる兄ムッタが空に浮かんでいる白くて透明な月にいる弟ヒビトに向かって「死ぬな!」と叫ぶシーンは感動的です。
 わたし常々、月は「死」のシンボルであると言っています。
 その「死」のシンボルに向かって「死ぬな」というセリフを吐くとは!
 また、ヒビトのいる月の上空に巨大な地球が出現した場面では、涙腺が緩みました。
 月といえば、わたしは宗教哲学者の鎌田東二先生と満月の夜に「ムーンサルトレター」を交わしています。実の弟とは「互助会兄弟」ですが、「バク転神道ソングライター」こと義兄弟の鎌田東二先生とは「宇宙兄弟」ならぬ「月兄弟」かもしれません。

 この映画は、小山宙哉による600万部突破のベストセラー・コミックが原作です。
 わたしは、「出版寅さん」こと内海準二さんのブログ記事「宇宙兄弟」で知りました。
 最近では、「宇宙兄弟」はアニメ化もされています。
 自身が2人兄弟の次男である内海さんは「宇宙兄弟」に感じるところが大だったようですが、この作品は長男のためにあると思います。

 わたしも弟との2人兄弟です。兄と違ってきわめて優秀な弟で、現役で合格した東大法学部を卒業した後は、大手の都市銀行に入って働いていました。
 それが、以前わが社がピンチになったときに、兄弟で会社に入社したのです。
 年齢が6歳も離れていることもあり、子どもの頃からほとんど喧嘩はしませんでしたが、性格は同じ両親の子とは思えないほど正反対です。

 よく、同じ会社に兄弟がいるのは良くないという人がいます。
 必ず対立して、会社がおかしくなり、結果として社員を不幸にしてしまうというのです。
 なるほど、それを実証するような事例はいくらでもありますね。
 古くは源頼朝と義経から、大相撲の若貴まで、日本人はとにかく兄弟を対立構造で見るのが好きです。しかし、わたしは非常に弟を頼りにしています。
 しかし、広告代理店出身のわたしが企画・営業向きだとしたら、銀行出身の弟は財務・管理向けで、それぞれの足らない部分をうまく補い合っていると思っています。
 でも、わたしの方が助けられることが圧倒的に多いです。
 「宇宙兄弟」の兄であるムッタの口癖は「兄とは常に弟の先をいってなければならない」ですが、互助会システムの理解において、弟はわたしの先を行っています。 その意味でも、支え合う兄弟の姿を描いた「宇宙兄弟」には考えさせられました。

 ネタバレになるのでストーリーについてはあまり書きたくないのですが、この映画のラスト近くにムッタとヒビトの2人が月面に「日の丸」を立てるシーンがあります。
 この場面は、この世にいるあらゆる「○○兄弟」へのエールであると思いました。
 石原兄弟、堤兄弟、鳩山兄弟、そして、ブログ『ああ五十年 身に余る』に書いた梶原兄弟・・・・・各分野で「○○兄弟」という勇名を轟かせた人々がいます。
 そして、いま現在も、頑張っている兄弟たちがたくさんいます。
 わたしたちのような互助会兄弟もいれば、旅館兄弟、料理兄弟、お茶兄弟、生花兄弟、保険兄弟に葬儀兄弟もいます。銀行兄弟や商社兄弟もいるでしょう。
 みんな、それぞれの月面に旗を立てるべく努力を続けている兄弟たちです。 ですから、ムッタとヒビトの勇姿はすべての兄弟たちへのエールだと思ったのです。

 最後にひとこと。「宇宙兄弟」の主人公であるムッタとヒビトの兄弟は、幼い頃にUFOを目撃します。そして、そのときから、彼らは宇宙を目指すようになります。
 彼らのように、UFOを見たという人々の人生というものに興味を持ちました。
 よろしければ、ブログ「UFOについて」も御覧下さい。

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  • 発売日:2012/12/21
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