9日に公開されたばかりのSF大作映画「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」を初日のレイトショーで観ました。シネプレックス小倉で観賞したのですが、広いシアターがほぼ満員でした。タイトルの「リサージェンス」とは「一度中断していたこと の再開」という意味です。

 ヤフー映画の「解説」には以下のように書かれています。

「地球に攻めてきた侵略者と人類の激突を描いたSF大作『インデペンデンス・デイ』の続編。前作での闘いから20年後を舞台に、地球防衛システムを完備した人類が再び侵略者と対峙する。『ホワイトハウス・ダウン』などのローランド・エメリッヒ監督、『ロスト・ハイウェイ』などのビル・プルマン、『ディープ・カバー』などのジェフ・ゴールドブラムと第1作のメンバーが再結集。新たに『ハンガー・ゲーム』シリーズなどのリアム・ヘムズワースらが加わる。壮大な物語と圧倒的な映像技術に息をのむ」

 また、ヤフー映画の「あらすじ」には以下のように書かれています。

「エイリアンによる地球侵略に人類が立ち向かい、およそ30億人もの命を失いながらも勝利を収めてから約20年が経過した。人類はさらなる襲来に備えようと、エイリアンが残した宇宙船の技術を転用した地球防衛システムを作り上げる。2016年7月、そんな人類を試すようにアメリカ全土を覆うほどの大きさを誇るエイリアンの宇宙船が出現。彼らは重力を自在に操る圧倒的な科学力で、ニューヨーク、ロンドン、パリといった都市を次々と襲撃する。猛攻撃は止むことなく続き、人類存続の要であった防衛システムも無力化してしまう」

 わたしは基本的に続編映画というのが、あまり好きではありません。
 いかにも新しい企画に自信がないので、過去のヒット作に便乗しようという弱気の製作意欲を感じてしまうのです。第1作が大ヒットして間髪置かずに続編が作られることもありますが、中途半端な時間が経過した後の続編は興業的にも難しいようです。ちょうど今、ブログ「アリス・イン・ワンダーランド」で紹介した映画の続編である「アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅」が公開初週の土日2日間、前作と比べて、動員比で約33%、興収比で約32%という数字で、惨敗でした。この規模の超大作の続編でここまで大幅ダウンした作品というのは前例がないそうですが、主演のジョニー・デップのDV報道に加えて、6年という続編公開までのインターバルが長すぎたという見方もあるようです。ならば、「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」の20年のインターバルはどうなるのか?

 冒頭で紹介したように、わたしが訪れた「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」の上映館はほぼ満員でした。しかし、実際に観てみて、作品には失望しました。これほど、突っ込みどころの多い映画も今どき珍しいと言えるでしょう。多くのレビュアーたちから「お馬鹿映画」と言われても仕方ないでしょうね。ネットでの評価が非常に低かったので、ある程度予想はしていました。というのも、わたしはネットの評価を信じたり信じなかったりします。単館系のヨーロッパ映画とかハリウッド製作でもカルト的な作品なら、ネットの評価が低くても面白い作品はたくさんあります。しかしながら、ヒーローものをはじめとしたSFエンターテインメント大作のような映画の評価が低かった場合は、ほぼその評価通りで「どうしようもないク○みたいな」作品が多いことを経験的に知っているのです。

 「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」のウリは、なんといっても超巨大な宇宙船です。なんと直系4800kmで大西洋を覆い尽くすほどの大きさ。じつに、東京ドーム4億個分というから笑えるじゃあ、いや失礼、驚くじゃあないですか! その超巨大宇宙船に乗ったエイリアンたちがやろうとしていることは、地球のコアに穴を開けて、地球の温度を急低下させて全人類を死滅させようというもの。いちいちスケールが大きいというか、大きすぎて「白髪三千丈」的お馬鹿な誇張ワールドを連想しました。それだけ大きい宇宙船なのに、そのスケール感がまったく描けていません。しかしながら、登場人物のセリフでしか表現できていない。かの「スターウォーズ」第1作のオープニングに登場した巨大宇宙船の見せ方を学ぶべきでした。

 そんな残念な映画の中で唯一の収穫が、女性パイロットを演じたアンジェラ・ベイビーの美しさでした。わたしは、この映画で彼女を初めて知ったのですが、その美しさはハンパではありません!
 それもそのはず、現在26歳の彼女は中国出身のモデルで、「アジア1の美貌」と呼ばれているそうです。整形王国の韓国では、女子の「なりたい顔」ナンバーワンだといいます。なんというか、日本を代表する美女の1人である沢尻エリカの一番キレイな時期をさらにもう少しキレイにした感じです。こんなにキラキラ美しい彼女は、先日、結婚式を挙げたばかりだとか。
 相手も俳優だそうですが、ダンナさんがうらやましいですねぇ。
 とにかく、こんなベッピン見たことない。いや、まったく!

 前作の「インデペンデンス・デイ」は、映画史上最大のヒット作に数えられています。わたしも観ましたが、非常に面白いSF映画の名作でした。謎に満ちたパワフルなエイリアンが人類に対して侵略を開始したとき、観ているわたし自身も「どう対抗するか」と真剣に考えました。また、地球の上空に巨大な宇宙船が出現した時のインパクトは、それまでのSF映画史を根底から塗り替えるようなインパクトがありました。その巨大宇宙船が世界中の都市で攻撃を仕掛けてきたとき、観客が抱いていた謎は恐怖に一変します。人類が滅亡してしまう前、一握りの生存者が侵略者に最後の戦いを挑みますが、わたしも手に汗で夢中になって観賞したことを憶えています。あのときの恐怖もスリルも感動も、続編にはありませんでした。

 感動といえば、前作ではアメリカ合衆国のホイットモア大統領が演説するシーンが有名です。人類絶滅の危機に瀕し、乾坤一擲な最後の反撃に際して、烏合の衆からなる空軍部隊が編成されます。その彼らを前に、ホイットモア大統領は「今日は人類の独立記念日だ」という感動的な名演説を行い、その後、大統領をリーダーとする戦闘機部隊はUFO群の撃墜を目指して飛び立つのです。

 続編でも老いたホイットモアが登場し、英雄的行動に出ますが、わたしはちょっと引きました。アメリカの大統領の本質に「ヒロイズム」、それもナルシステックなヒロイズムを強く感じてしまい、「なんだかなあ」と思ってしまったのです。もちろん、リーダーに使命感というものは必要ですが、それが英雄気取りの行動になってしまうと、白けてしまいます。

 そういえば、同じくSF超大作の「アルマゲドン」にもアメリカ大統領が名演説を行う場面が登場しますね。「インデペンデンス・デイ」も「アルマゲドン」も、最後は戦闘員の人命を犠牲にする作戦に頼らなければなりませんでした。いわゆる特攻作戦です。あれほど、大日本帝国の神風特別攻撃隊を批判していたアメリカ人が人類存続の最後の手段として特攻を思いつくという事実に、わたしは複雑な思いです。カミカゼは大国アメリカに大いなる恐怖心を植えつけました。と同時に、そこには、ある種のリスペクトも存在したのではないでしょうか。

 ブログ「10 クローバーフィールド・レーン」にも書いたように、正体不明の敵に襲われるという設定はアメリカが持つ潜在的恐怖です。これまで地球上で最も頻繁に目撃されたのは冷戦時代のアメリカです。冷戦時代に対立したアメリカとソ連の両大国は絶対に正面衝突できませんでした。なぜなら、両大国は大量の核兵器を所有していたからです。そのために両者が戦争すれば、人類社会いや地球そのものの存続が危機に瀕するからです。そこで、第二次大戦後には、米ソ共通の外敵が必要とされました。その必要が、UFOや異星人(エイリアン)の神話を生んだのではないかと思います。

 そもそも、「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」では、宇宙最強のようなエイリアンを相手に国連軍も出動せず、ひたすら米軍だけで抗戦しているところに違和感がありました。それも、これまで都市伝説の世界で「墜落したUFOと宇宙人を回収して研究を行っている」と語られてきた「エリア51」をそのまま登場させるなど、観ていて「なんだかなあ・・・」と思ってしまいました。ちなみに、ブログ『エリア51』で紹介した本には、いわゆる「ロズウェル事件」の真相などが詳しく書かれています。

 「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」の冒頭には、前作の宇宙戦争から20年、地球上にはテロも戦争もない平和状態が続いたとあります。つまりは、9・11もなく、イラク戦争もなく、イスラム国も起こらなかった世界が描かれているのです。本当に、エイリアンでも攻めてこなければ、地球上には真の平和は訪れないのかもしれませんね。

 ところで、最強エイリアンを迎え撃った今回の米国大統領は女性でした。 これは、ヒラリー・クリントンを意識しているのか? 個人的には、ブログ「帰ってきたヒトラー」で紹介した映画のように、アドルフ・ヒトラーが現代にタイムスリップしてきて、彼の陣頭指揮で人類連合軍(!)がエイリアンと戦えば面白いなどと不謹慎なことを考えてしまいます。それほど、「帰ってきたヒトラー」のインパクトが強かったと言えるかもしれませんね。

  • 販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日:2017/07/05
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