映画「インフェルノ」をレイトショーで観ました。
 「ダ・ヴィンチ・コード」と「天使と悪魔」が面白かっただけに期待していたのですが、はっきり言ってガッカリ。あらゆる映画を面白く観ることを心掛けているわたしですが、この作品はちょっとハズレでした。

 ヤフー映画の「解説」には以下のように書かれています。

「人気作家ダン・ブラウンのベストセラー小説を映画化した『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの第3弾。主演のトム・ハンクス、監督のロン・ハワードが続投し、これまで数々の歴史や名画の謎を解明してきた宗教象徴学者ロバート・ラングドン教授が、詩人ダンテの「神曲」の「地獄篇」に絡んだ世界を揺るがす陰謀に挑む。ラングドンと共に謎を追う医師を『博士と彼女のセオリー』などのフェリシティ・ジョーンズが演じるほか、『ジュラシック・ワールド』のオマール・シーとイルファン・カーンらが共演」

 また、ヤフー映画の「あらすじ」には以下のように書かれています。

「記憶喪失状態でフィレンツェの病院で目覚めたロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)は何者かに命を狙われるも、医師のシエナ・ブルックス(フェリシティ・ジョーンズ)の手引きで事なきを得る。やがて二人は、人口増加を危惧する生化学者バートランド・ゾブリスト(ベン・フォスター)が人類の半数を滅ぼすウイルス拡散をたくらんでいることを知る。彼らは邪悪な陰謀を阻止すべく、ゾブリストがダンテの叙事詩『神曲』の『地獄篇』に隠した謎の解明に挑むが・・・・・・」

 この映画は、ダン・ブラウンの小説を映画化したシリーズ第3作目です。
 第1作目の「ダ・ヴィンチ・コード」(2006)では、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に秘められた謎を、トム・ハンクス演じるハーバード大学の宗教象徴学のロバート・ラングドン教授が解き明かしていきました。ルーブル美術館館長が殺され、周りには不可解な暗号が残されました。容疑者として現場に連れてこられたラングドンは、館長の孫娘で暗号解読者のソフィー(オドレイ・トトゥ)に助け出されます。フランス司法警察に追跡されながら、暗号の謎を解き始めるふたり。そこに歴史を覆す驚愕の真実が明らかとなります。

 第2作目の「天使と悪魔」(2009)では、イタリアのローマで400年の時を超えてよみがえった秘密結社・イルミナティによるバチカンへの復讐を阻止するべく、ラングトンはガリレオの暗号コードに挑みます。ヒロインにはイスラエル人女優アイェレット・ゾラーを抜てき。他にユアン・マクレガーやステラン・スカルスガルドなど、国際色豊かな実力派俳優たちが脇を固めました。原作の張り詰めた緊迫感を、より臨場感たっぷりの映像で見せてくれた傑作でした。

 そして、第3作目の「インフェルノ」です。前2作は原作も面白く一気に読了したのですが、『インフェルノ』の原作はじつはあまり面白く感じませんでした。ダ・ヴィンチやバチカンに続いて、ダンテの「神曲」にちなんだミステリーといっても、ほとんどこじつけといった印象でした。

 「インフェルノ」は、顔を隠した女性が赤い海に沈むという冒頭の幻覚シーンが話題になっていますが、このシーン、わたしは見逃してしまいました。というのも、シネコンの会場を間違えて「デスノート Light UP THE New WORLD」の会場に入っていたのです。たまたま両作品の開始時間が同じで、開始から数分してようやく間違いに気づき、慌てて荷物を持って会場を移動した次第です。そのために、「インフェルノ」の冒頭数分を観ることができませんでした。

 このシリーズには観光案内的な要素があります。「ダ・ヴィンチ・コード」ではパリ市内を、「天使と悪魔」ではローマ市内を回って、その魅力を教えてくれました。ところが、「インフェルノ」は、フィレンチェやイスタンブールといった都市を舞台にしているのですが、名所を案内するというサービス精神には欠けていましたね。その点も物足らなく感じてしまいました。
 主人公が事件に巻き込まれるというプロットは、ヒッチコックの「北北西に進路を取れ」や、ブルース・ウィルス主演の「ダイ・ハード」を連想しました。

 この映画には、人類を存続させるために人口統制を企むゾブリストをリーダーとするグループが登場します。一種のカルトというか、狂信的なグループなのですが、科学力に基づいた信念のようなものはナチスやオウム真理教の狂気を連想させました。彼らは〝人類のために"というミッションを抱いていたのでしょうが、その方向性が間違っていました。かくいうわたしも、〝人類のために"このたび著書を上梓いたします。
 アメリカ大統領選が行われる11月8日に発売される『儀式論』(弘文堂)であります。宗教象徴学的な視点にも満ちた壮大なスケールの本なので、ハーバード大学のラングドン教授にも読んでいただきたい!

  • 販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日:2017/02/22
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