No.566
映画「アンチャーテッド」を観ました。
ちょっと「インディー・ジョーンズ」チックな冒険アドベンチャー映画ですが、まあまあ面白かったです。痛快娯楽作品なのですが、10歳のときに兄と生き別れになった弟の悲嘆が全篇に描かれています。それを観たわたしは、「ノー・グリーフ、ノー・シネマ」と思いました。
ヤフー映画の「解説」には、こう書かれています。
「ゲームシリーズ『アンチャーテッド』を原作にしたアクションアドベンチャー。トレジャーハンターからスカウトされた青年が、50億ドル相当の財宝を探し求める。メガホンを取るのは『ゾンビランド』シリーズなどのルーベン・フライシャー。『スパイダーマン』シリーズなどのトム・ホランド、『マイル22』などのマーク・ウォールバーグ、『ペイン・アンド・グローリー』などのアントニオ・バンデラスのほか、ソフィア・アリ、タティ・ガブリエルらが出演する」
ヤフー映画の「あらすじ」は、以下の通りです。
「バーテンダーとして働く、ネイサン・ドレイク(トム・ホランド)。器用な手さばきをトレジャーハンターのビクター・サリバン(マーク・ウォールバーグ)に見込まれた彼は、一緒に50億ドル相当の財宝を探さないかと持ち掛けられる。サリバンが消息を断った兄について知っていることもあり、行動を共にするネイサン。財宝を狙うサンティアゴ(アントニオ・バンデラス)率いる組織との争奪戦の末、二人は手掛かりとなる十字架を手にする。やがて彼らは、500年前に消えた海賊船を発見する」
「アンチャーテッド」とは「地図にない」という意味です。この映画、テーマパークのアトラクションみたいな内容ですので、レビューでどうのこうの深堀りすることもありません。ゲームがオリジナルだということが原因かどうかは知りませんが、ちょっとストーリーが安直というか、あまりにも観客に何も考えさせない映画でした。まあ、わたしのように、どんな映画を観ても「人生の意味」とか「グリーフケア」について考えてしまう人間にとっては、たまには何も考えずにボーッと観られる作品も悪くないのかもしれませんね。はい。
主演のトム・ホランドは良かったですね。一条真也の映画館「カオス・ウォーキング」、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」にも主演した彼ですが、まだ25歳です。 1996年、コメディアンで作家の父(ドミニク・ホランド)と写真家の母(ニッキー・ホランド)のもとにイギリスで生まれ、4人兄弟の長男です。2015年、マーベル・スタジオ製作のスーパーヒーロー映画作品シリーズ「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」のピーター・パーカー /スパイダーマン役に抜擢されたことが発表され、2016年公開の「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」以降のMCU作品に同役で出演。
ストーリーは安直ですが、大航海時代のマゼラン隊が発見し、隠した黄金を探し求めるというのは、やはり無条件にワクワクします。男の子は、みんな「宝島」の物語にロマンを感じるものです。マゼランの帆船が登場したときは、子どものように胸を高鳴らせてしまいました。ただ、トム・ホランドは良かったですが、相棒役のマーク・ウォールバーグは冴えないオッサンという感じでした。007でいえばボンドガールのような立場のソフィア・アリ、タティ・ガブリエルも、わたしは魅力を感じませんでした。
トム・ホランド演じるネイサン・ドレイクはバーテンダーとして働いており、カクテル作りの技をいろいろと見せてくれました。どうしても、トム・クルーズ主演の「カクテル」(1988年)を連想してしまいますね。「カクテル」シリーズでトム・クルーズは芸術そのものというべき華麗なカクテル作りを披露し、世界中にカクテル・ブームを巻き起こしました。それを連想させるシーンでバーテンダーをトム・ホランドを「第二のトム・クルーズ」として期待しているように思いました。年齢は親子ほどに違いますが、名前も同じトムですし、トム・クルーズ同様にトム・ホランドも細マッチョな肉体の持ち主です。
最後に、映画「アンチャーテッド」の最大の見せ場は、ずばり、エアバトルのシーンです。これは物凄い迫力で、ハラハラドキドキしました。もちろんCGを使っているわけですが、観ていて観客も空を飛んでいるような気分になる臨場感があります。まるで、「ハリー・ポッター」シリーズの魔法使いたちが箒に乗って飛び回りながら戦う「クィディッチ」の空中シーンのようでした。これは、そのままテーマパークのライドになりそうですね。あと、トム・クルーズの後継者(?)としてのトム・ホランドはアクション映画がよく似合うと思いました。今後は、「ミッション:インポッシブル」シリーズのようなアクション映画への出演も増えるのではないでしょうか?