No.976


 11月28日、朝から理事長を務める財団の経営会議を行いました。終了後、新橋から羽田空港へ向かい、スターフライヤーで北九州へ。その夜、シネプレックス小倉で日本映画「六人の嘘つきな大学生」を観ました。4番シアターでしたが、観客はわたしを含めて2人だけ。同劇場でこれほど少なかったのは初めてですが、内容も大ハズレで、つまらなかったです。
 
 ヤフーの「解説」には、こう書かれています。
「就職活動中の大学生たちの裏の顔を描いた浅倉秋成の小説を、『ゴジラ-1.0』などの浜辺美波とドラマ「こっち向いてよ向井くん」などの赤楚衛二主演で描いた群像サスペンス。新卒採用試験の最終選考に残った6人の大学生が内定を懸けて競う中、それぞれの罪を告発する封筒が見つかる。共演は『小さな恋のうた』などの佐野勇斗など。監督を『キサラギ』や『ストロベリーナイト』シリーズなどの佐藤祐市が務める」
 
 ヤフーの「あらすじ」は、「あるエンターテインメント企業の新卒採用試験で最終選考に残った嶌衣織(浜辺美波)や波多野祥吾(赤楚衛二)ら6人に、1か月後にチームでグループディスカッションを行うという課題が与えられる。しかし本番の直前、課題が『6人の中から一人の内定者を決める」という内容に変更され、さらに、各人の名の書かれた6通の封筒が発見される。その中にはそれぞれが犯した罪を記した告発文が入っていた』」です。
 
 原作は「2022年本屋大賞」ノミネート & 「ブランチBOOK大賞2021」受賞 のベストセラーです。アマゾンには、「成長著しいIT企業『スピラリンクス』が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、『六人の中から一人の内定者を決める』こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると『●●は人殺し』だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして『犯人』の目的とは――」との内容紹介があります。わたしも同書を購入していましたが、まだ読んでいません。でも、映画がつまらなかったので読む気は失せました。
 
 6人のキャスティングも浜辺美波と山下美月は知名度もあり、ルックスも良く、演技力も抜群ですが、男性陣が知らない俳優ばかりでした。赤楚衛二は売れているそうですが、「顔だけは見たことがあるな」程度。6人の学生たち在籍校が東大を除く六大学の早稲田、慶應、明治、立教、法政というのも「なんだかなあ」という感じでしたし、もう1人が一橋の学生で公認会計士に合格済みというのもリアリティに欠けました。そんな学生がわざわざ新興のエンターテインメント企業など受けないでしょう。ふつう。
 
 いろいろイラッとする映画でしたが、何より違和感をおぼえたのが、1万人の学生が応募する人気ぶりなのに、「当社の都合で採用は1名となりました」といきなり通達するところです。そんな「当社の都合」って何か知りませんが、そんな報せを受けた学生は「この会社、大丈夫か?」「おいおい、倒産するんじゃないか?」などと心配するでしょう。ふつう。それでも、乃木坂46を卒業した山下美月はスクリーンで存在感を放っていました。彼女は目力がすごいですね。乃木坂46出身の女優といえば、ブログ「西野七瀬さんにお会いしました!」で紹介した西野七瀬さんがいます。桂正和によるSF恋愛漫画をドラマ化した「電影少女」シリーズでも2人は主演していますね。

 11月16日の夜、わたしは大阪の某ホテルの日本食レストランで開かれた夕食会で西野七瀬さんの真向かいの席に座り、いろいろお話する機会を得ました。そのとき、一条真也の映画館「シン・仮面ライダー」で紹介した西野さんの出演映画の話題となったのですが、西野さんはショッカーの怪人「ハチオーグ(蜂女)」を怪演していました。そのとき共演したのが緑川ルリ子を演じた浜辺美波でした。西野さんはアドリブでルリ子のことを「ルリルリ」と呼んだのですが、そのおかげで2人の親密な関係性がよく表現されていました。西野さんのハチオーグは素晴らしい当たり役で、酔っぱらい親父と化したわたしは思わず「ハチオーグに刺されてみたい!」と本人に向かって言ったのでした。(笑)