No.1193


 1月1日17時からNETFLIXで配信開始の日本映画「教場 Reunion」を観ました。木村拓哉主演「教場」シリーズは警察学が舞台の人気ドラマですが、本作は映画ですね。2月20日劇場公開の「教場 Requiem」とは2部作の関係になっています。久々に観た「教場」でしたが、非常に面白かったです。今年は、元旦早々に極上のエンターテインメントを楽しめました。大満足です!
 
 ヤフーの「解説」には、「[Netflix作品]『HERO』シリーズなどの木村拓哉が警察学校の鬼教官を演じる、警察学校の内部を描いた長岡弘樹の小説を原作としたドラマシリーズの映画版前編。警察官を育成する教場を舞台に、どんなささいなうそも見抜く教官・風間公親のもとで第205期生徒が鍛え上げられる一方で、風間の身に危機が迫る。監督をドラマシリーズの演出などを担当してきた中江功、脚本を同じく君塚良一が担当。共演は綱啓永や齊藤京子、大島優子、濱田岳、坂口憲二など」と書かれています。
 
 ヤフーの「あらすじ」は、以下の通りです。
「未来の警察官を育成する学校である教場。教官の風間公親(木村拓哉)は生徒たちのどんなささいなうそも見抜き、門田陽光(綱啓永)や矢代桔平(佐藤勝利)、星谷舞美(齊藤京子)ら第205期生徒たちの前に立ちはだかる。しかしそのころ、風間の身にある危機が迫っていた」
 
 原作『教場』は、長岡弘樹による警察学校を舞台とした警察小説シリーズ。既刊は連作短編集5巻、長編1巻。第1作『教場』は『週刊文春ミステリーベスト10 2013年』にて第1位に、『このミステリーがすごい! 2014年版』にて第2位にランクインしました。小学館の公式サイトでは推理小説として分類していますが、警察「学校」が舞台ということから学園小説として評価する者もいます。「警察学校は、優秀な警察官を育てるための機関ではなく、適性のない人間をふるい落とす場である」と書かれていますが、過酷な警察学校を舞台に生徒たちの成長を描く物語であると同時に、観察力に長けた教官が極限状態で生徒たちが抱いた邪な思惑を暴いていくミステリで、見込みのある者をより成長させていく教師の物語としても高い評価を得ています。
 
「教場」は2020年1月4日・5日に2夜連続で、フジテレビ開局60周年特別企画としてドラマ版がフジテレビ系列で放送されました。登場人物は原作の同名人物の設定を踏襲しながらも、年齢や性別の変更、別の人物の設定を取り入れるなど、原作とは異なる部分が多かったです。2021年1月3日・4日に続編「教場Ⅱ」が「新春ドラマスペシャル」枠で放送。2023年4月10日から6月19日まで、フジテレビ開局65周年特別企画として「風間公親 教場0」と題し、連続ドラマが「月9」枠で放送。風間公親の警察学校赴任の前日譚が描かれました。その後、6月26日に特別編が放送さています。そして、2026年に映画『教場III』として、前編がNETFLIXで、後編が2月劇場公開されるわけです。最近では、珍しいメディア・ミックスですね。
 
 木村拓哉が演じる主人公・風間公親(かざまきみちか)は、神奈川県(原作ではT県)の警察学校の教官です。40代半ばで警察学校に異動後、初任科第94期短期課程の担当教官を務めました(第6作『新・教場』)。50代のとき、初任科第98期短期課程で病気のため休職した植松に代わり、途中から担当教官になりました(第1作『教場』)。白髪、右目は義眼。道場の裏手にある花壇で百日草をマメに世話しています。地域警察の授業を担当。原作では物腰が柔らかく、学生を恫喝するようなことはしないのですが、ドラマではそうでもないですね。彼観察力に優れ、学生の動向を良く見ています。警察学校に来る前は、T県警本部刑事部で刑事指導官をしていました(第3作『教場0 刑事指導官・風間公親』)。「風間道場」と呼ばれる育成システムで、多くの優秀な刑事を育てました。
 
「教場 Reunion」には、本作より登場する第205期の生徒役で綱啓永、齊藤京子、倉悠貴、佐藤勝利、猪狩蒼弥、中村蒼らが出演するほか、2020年放送の「教場」から第198期卒業生役の大島優子、川口春奈、三浦翔平、味方良介、21年放送の「教場Ⅱ」から第200期卒業生役の濱田岳、福原遥、目黒蓮、23年放送の「風間公親 教場0」から風間道場門下生役の赤楚衛二、白石麻衣、染谷将太、風間の"裏のバディ"である柳沢役の坂口憲二が再登場しています。これ以上ないほど豪華な出演陣ですが、30分ほどの短いドラマが4つか5つ重なった感じで、まったく飽きません。とにかく贅沢な映画ですが、ラストは不穏な結末となっており、2月の劇場版が早く観たくなります。
 
 基本的にはミステリー・ドラマですので、ネタバレになるのを防ぐため詳しいストーリーは書きません。その代わり、わたしが気になった点を書きます。警察学校は礼儀に厳しくて、「礼」を重んじるわたしには楽園のような場所(笑)なのですが、教場での敬礼が浅いことに気づきました。生徒が教官とも会釈のような浅い礼を交わすのです。これには、いくつかの理由が考えられます。1つは、警察学校という厳しい訓練環境で、効率を重視しているためです。また、通常の式典などで行われる「最も丁寧な敬礼」とは異なる、訓練や日常業務における「簡略化された敬礼」が用いられている可能性もあります。いや、おそらくそうだと思います。
 
 警察学校の訓練では、常に時間との戦いです。1つ1つの動作を素早く、正確に行うことが求められます。そのため、敬礼も「型崩れせず、かつ迅速に」を重んじているのではないかと思われます。警察学校では、敬礼の角度や動作について厳しく指導されますが、それは「美しさ」よりも「実用性」を重視するはず。動作の迅速化: 実際の現場での迅速な対応を想定し、素早い動作を重視するのです。そこでは反復練習:が重視され、何度も繰り返す訓練の中で効率的な動きが定着します。劇中には「警察礼式」として上官を車両に乗せるときの作法なども紹介され、興味深かったです。警察学校の物語は、礼法の視点でも多くのヒントがありました。