日本映画「泥棒役者」を観ました。次々と別人に間違えられる泥棒が主役のコメディです。正体を隠すために、泥棒は1人で何役も必死に演じます。NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の脚本を手掛けた西田征史が監督を務めています。

 ヤフー映画の「解説」には以下のように書かれています。

「『怪物くん』シリーズなどの脚本や『小野寺の弟・小野寺の姉』などで監督を務めた西田征史が、作・演出を担当した舞台を自ら映画化。盗みに入った豪邸で出会う人から豪邸の主人、絵本作家、編集者と間違われた泥棒が、素性を隠すためそれぞれのキャラクターに成り切ろうとするさまを描く。西田の作・演出による2012年の舞台『BOB』でもタッグを組んだ、関ジャニ∞の丸山隆平が主演を務める」

 ヤフー映画の「あらすじ」には以下のように書かれています。

「泥棒だった過去を隠し、恋人と幸せに暮らす溶接工員の大貫はじめ(丸山隆平)は、かつての泥棒仲間・則夫に脅され渋々盗みを手伝うことに。絵本作家の豪邸に忍び込むも次々と人に見つかり、出会った人から豪邸の主人、絵本作家、編集者と勘違いされてしまう。泥棒であることを隠すため、はじめは各人物に成り切ってその場をしのごうとするが...」

 この映画、ネットでの評価が高かったので期待していたのですが、正直な感想は「イマイチ」でした。主演の関ジャニ∞の丸山隆平にもっと演技力があれば良かったですね。一条真也の映画館「ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~」は嵐の二宮和也が主演でしたが、この作品もネットで好評価でした。どうも、ジャニーズ事務所のタレントの主演映画はネットでの評価が高いような気がしますが、ファンのパワーでしょうか。もっとも、「ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~」は紛れもない名作でしたが...

 この映画がイマイチだった理由は他にも理由があります。ずばり、設定にも無理があるし、セリフもまったくリアリティがありませんでした。市村正親やユースケ・サンタマリアといった演技派が出演するというので「何とかなるかな?」と期待しましたが、何とかなりませんでした。
 市村正親が演じた絵本作家の苦悩を見て、絵本を書く大変さは理解できました。そういえば、新進絵本作家が「現代のお金と広告」について書いたベストセラーを最近読みましたが、全然ピンときませんでしたね。絵本はマーケティングではなく、ハートで書くものだと思います。あと、新米編集者を演じた石橋杏奈ももっと綺麗な人のはずなのですが、この映画ではその美貌が生かされていないのが残念でした。

 要するに、この映画は脚本と配役が良くないのだと思います。 もともとは西田征史監督が作・演出を担当した舞台だそうですが、このような密室劇は映画よりも舞台のほうが合うと思います。舞台だとドタバタ感も許されますが、映画だと単なる観客のストレスになってしまいます。あと、この作品のようなコメディ映画では、やはり一連の三谷幸喜監督の作品と比べてしまいますが、とても三谷映画のレベルには達していません。観ていて、あまり笑えませんでした。

 笑えないといえば、この映画には「高梨仁」というYouTuberが登場するのですが、この男が痛すぎて、まったく笑えませんでした。ラーメンズの片桐仁が演じる高梨仁は、髪をストレートに伸ばしたクレーマー気質な42歳のYouTuberですが、実際にYouTubeでは高梨のチャンネルが開設されています。オリジナルソング「恋はメデューサ」と、「フラフープしながら」「洗濯バサミを挟みながら」「たこ焼き食べながら」など全7種類の映像「"恋はメデューサ"○○しながら歌ってみた」が公開中ですが、まったく笑えません。

 YouTuberといえば、「YouTuber集団がサイゼリヤで『大量食べ残し』 居合わせた人が怒りの告発」というネット記事には驚きました。イタリア料理チェーン「サイゼリヤ」で、YouTuberのグループが大量の料理を注文し、その大部分を食べ残したまま店を出たというのです。店に居合わせた客から報告が寄せられ、ネット上で「食べ物を粗末にするな!」との批判が相次ぐ騒ぎになりました。

 問題のグループは、2017年8月から動画の投稿活動をしている「チョコレートスニッカーズ」という3人組です。11月24日昼時点で、YouTubeアカウントのチャンネル登録者数は約1万3000人、公式ツイッターのフォロワーは約1200人です。それにしても、なんでYouTuberというのは金髪男が多いのでしょうかね?
 今回の騒ぎを受けた彼らは「反省していません」などという居直った動画を公開。さらには「チョコレートスニッカーズは解散します」という動画を公開しました。新たに「チョコレートスニーカーズ」に改名するそうです。もう相手にするのも馬鹿らしいぐらい、ふざけた連中ですね。(怒)

 さて、「泥棒役者」はそのタイトル通り、泥棒の物語です。泥棒を主人公にした映画としては、「鍵泥棒のメソッド」(2012年)を思い出します。「アフタースクール」の内田けんじ監督作品ですが、ひょんなことから人生が逆転してしまった2人の男性の物語です。堺雅人と香川照之という2人の名優が、記憶をなくす前と後でまったくの別人に変身する男を怪演しました。笑いとサスペンスを交えて、彼らが真剣勝負で挑む人生を懸けた戦いにはハラハラドキドキしました。

「泥棒役者」には高畑充希も出演していましたが、彼女はなかなか良い味を出していました。顔は、今年のNHK紅白歌合戦に初出場する演歌歌手の丘みどりに似ていますね。彼女が主演する「DESTINY 鎌倉ものがたり」がいよいよ12月9日に公開されます。西岸良平による人気漫画『鎌倉ものがたり』を、西岸が原作者である「ALWAYS」シリーズなどの山崎貴監督が実写映画化するのです。共演は「鍵泥棒のメソッド」の堺正人ということで、これはメチャクチャ楽しみですね!
 今年中にどうしても観ておきたい映画です。