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 3月14日の土曜日、日本映画「ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編」をローソン・ユナイテッドシネマ小倉のIMAXで観ました。一条真也の映画館「ゴールデンカムイ」で紹介した2024年の日本映画の続編ですが、とても面白かったです。同じ山崎賢人が主役を務める「キングダム」シリーズといい、日本のコミックの映画化作品のレベルは格段に上がりましたね!
 
 ヤフーの「解説」には、「アニメやドラマ化もされた野田サトルの漫画を原作に実写化した映画版第2弾。明治時代後期の北海道・網走を舞台に、日露戦争に従軍した元軍人とアイヌの少女、陸軍中尉など、それぞれに魂胆を持った人々が、アイヌから奪われた金塊の争奪戦を展開する。ドラマ『ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』などの片桐健滋が監督、『キングダム』シリーズなどの黒岩勉が脚本を担当。主人公の杉元佐一を山崎賢人、アイヌの少女・アシリパを山田杏奈が演じるほか、眞栄田郷敦、北村一輝、池内博之、井浦新、玉木宏、舘ひろしらが出演する。(※アシリパの「リ」は小文字が正式表記です)」と書かれています。
 
 ヤフーの「あらすじ」は、以下の通りです。
「明治時代末期の北海道。元陸軍兵の杉元佐一(山崎賢人)は、アイヌ民族から奪われた金塊のうわさを耳にする。金塊を奪った男は収監前に金塊を隠し、24人の囚人の体に在りかを示す暗号を入れ墨にして彫り、彼ら全員を脱獄させる。そんな折、杉元はアイヌの少女アシリパ(山田杏奈)と出会い、父の敵を討とうとする彼女は金塊を追う杉元に同行する。しかし北海道征服をたくらむ大日本帝国陸軍第七師団の鶴見中尉(玉木宏)と、戊辰戦争で戦死したはずの新撰組の土方歳三(舘ひろし)もまた金塊を狙っていた。(※アシリパの「リ」は小文字が正式表記です)」
 
 前作の映画「ゴールデンカムイ」は「週刊ヤングジャンプ」にて連載され、アニメ化もされた野田サトルの漫画を実写化した作品です。明治時代後期の北海道。日露戦争に従軍した元陸軍兵・杉元佐一(山崎賢人)は、一獲千金を夢見て砂金を採っていた際、アイヌ民族から奪われた金塊のうわさを知る。金塊を奪った男は投獄されたとき、その隠し場所を示す入れ墨を24人の囚人の体に彫って彼らを脱獄させ、彼ら全員の入れ墨によって一つの暗号が構成されているのだという。あるとき、ヒグマに襲われた杉元はアイヌの少女(山田杏奈)に救われます。アシリパという名前の彼女は金塊を奪った男に父親を殺されており、父の敵を討つため、金塊を追う杉元と行動を共にし始めるのでした。
 
 今回描かれるのは、シリーズ史上最大の闘いと言われる「網走監獄襲撃編」。 期待していたファンも多いパートだそうですが、実際、物語として非常に面白かったです。なんといっても、舞台があの網走刑務所です。1890年(明治23年)に開設された、法務省矯正局札幌矯正管区に属する刑務所ですが、収容分類級B(再犯者・暴力団構成員で刑期10年以下)の受刑者の短期収容を目的とする刑事施設です。日本最北端の刑務所で、網走川の河口近く、三眺山の東側に位置します。政治犯を主に収容していた時代には、日本で最も厳しい刑務所として有名でした。近年になり、暴力団関係者を収容するようになると、酪農などの開放的な刑務内容と、ゆるい規律により、「一般社会に近い環境」に変化しましたが、この映画では700人の凶悪犯が収容されている設定となっています。

「ゴールデンカムイ」の魅力といえば、まず「濃すぎるキャラクター」があります。明治時代後期の北海道・網走を舞台に、"不死身の杉元"と呼ばれる日露戦争帰りの元兵士・杉元佐一(山崎賢人)とアイヌの少女・アシリパ(※リは小文字)(山田杏奈)、鶴見篤四郎陸軍中尉(玉木宏)、新選組の元副長で30年も網走監獄に囚われていた土方歳三(舘ひろし)など、それぞれの思惑を持つ人々が、アイヌから奪われた金塊の争奪戦を展開します。その他にも、濃いキャラクターがたくさん登場します。前作に比べて、山田杏奈が可愛くなっていたのが印象的でした。彼女が演じる少女アシリパ(※リは小文字)は、アイヌ料理の名人で、ラッコ肉、ハマナスの実、マンボウ、イクラなど今回も美味しそうな料理が続々登場します。特に印象的だったのが、旬の鮭を使ったチタタプのシーンでした。 襲撃の前夜、皆が心を一つにするために共にした食卓で、アシリパを筆頭にみんながチタタプするシーンには心温まりました。
 
 本作は前作に続いて凄まじいバトル・シーンが登場しますが、本作では網走監獄内での乱闘シーンが圧巻でした。山崎演じる杉元をはじめ、鶴見中尉(玉木宏)、鯉登(中川大志)、月島(工藤阿須加)、二階堂(柳俊太郎※「柳」は木へんに夘)ら第七師団の中心メンバーも乱闘に参戦しています。鶴見役の玉木のショットガンを駆使したアクションなど、ほぼ吹き替えなしで撮影したといいます。さらに、杉元役の山崎もほぼスタントなしでバトルに参戦。その過程で、原作にはなかった、杉元とアシリパの絆を象徴するエモーショナルな場面が描かれました。片桐監督は、「シネマトゥディ」編集部の入倉功一氏のインタビューで「ここの改変に関しては、野田先生からもアイデアをいただきました。杉元が『俺は不死身の杉元だ!』と言う場所も、先生のアドバイスで少し変わっています。映画のクライマックスとして、主人公・杉元が背負うものがより明確になったシーンなので楽しんでいただけたら」と明かしています。
 
 また、片桐監督は「網走監獄の全景はフルCGです。ドローンを飛ばして、実際の網走刑務所の地形や『博物館 網走監獄』に保存されている当時の建物をスキャンし、そこに当時の写真などを基にして作りこんでいきました。パートごとの建物は、那須にある使われていない大学の敷地にオープンセットを建て込んでいます。外側の堀や表回りも、一部はCGで延長していますが、吃水が陸とほぼゼロになるダムを利用した建て込みです。雪のシーンがほぼないのにオープンセットでは雪が降ったり、堀の場面では水面が凍ってしまったりして、撮影は大変でした」とも語っています。さらに、クライマックスの激闘が展開する監獄内は、日本最大を誇る、東宝スタジオの8番ステージで再現。収監中の"700人の凶悪犯"と第七師団が激突する乱戦が撮影されました。この乱闘シーンは、ちょっとこれまでに見たことがないくらい迫力のあるものでした。
 
 網走監獄での乱闘シーンについて、片桐監督は「実際に撮影に参加した人数は、第七師団が50名くらい、囚人が80名から100名ほどでしょうか。なかにはレジェンド級のスタントの方々も参加していただいています。乱闘シーンでは、手前で展開する第七師団と囚人の戦いはアクション部同士でやってもらい、画面の奥にエキストラとして参加いただいた皆さんを配置するといった形で、アクションのレイヤーを意識しました」と語っています。さらに片桐監督は「前作の全てが『網走監獄襲撃編』につながる」として、「原作でも前半の一番の山場でもあるので、その中にある群像劇と闇鍋ウエスタンというのを、どういう風に映像に落とし込むのかというのは、スタッフ・キャスト一緒に、いろんなアイデア出しながら作りました。何回観ても面白くはなっているんじゃないかなと思っています」と語るのでした。それにしても面白かった! 次回作がとても楽しみです!